豪雨災害時の道路被災予測技術

2025年(令和7年)

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近年豪雨災害が激甚化しており、土砂災害や盛土崩落に伴う電柱の傾斜、通信ケーブル切断などの被災が発生する場合があります。こうした被災に対しプロアクティブな対応を可能とするため、公開データと過去の点検データから電柱の被災リスクを予測する技術を研究開発しました。一方道路においても豪雨災害時には同様の被災が発生する場合があり、事前に被災リスクを把握した上で避難等の計画を検討することが重要になります。
そこで、電柱の被災リスクを予測する技術を応用し、道路における被災リスクを評価する基礎技術を確立しました。本技術は予測対象となる道路の上に仮想的に電柱を設置し、各電柱の被災リスクを予測することで道路上の被災リスクを推定する技術です。電柱と道路の被災要因に類似している点があり、電柱が被災するような条件であれば道路も被災する可能性が高いことを利用して道路の被災リスクを予測するものとなっております。学習と予測の流れを図1に示します。

道路被災予測の概要

図1 道路被災予測の概要


本技術で2024年9月に発生した能登半島豪雨における道路の一部に予測を行うと、斜面崩壊・土石流・堆積分布データ(1)と比較した結果正解率は80%となり、同区域におけるハザードマップと比較し性能が優位であることが確認されました。本技術は公開データのみで全国どこでも予測可能であるため現時点でハザードマップが未整備である箇所にも容易に適用できる点、比較的短時間で予測が完了することからリアルタイムな推定にも対応可能である点などが優位性としてあります。
今後、災害時の電柱被災データを収集し学習させることで予測性能の向上を図り、社会インフラ全体の防災、減災、早期復旧に貢献し、災害に強い社会の実現をめざします。

(1) 斜面崩壊・土石流・堆積分布データ
国土地理院が9月23日及び9月24日に撮影した空中写真を用いて、2024年9月20日からの大雨によって生じたと考えられる斜面崩壊地、土石流範囲および堆積箇所を判読したもの。
国土地理院 URL:https://www.gsi.go.jp/BOUSAI/R6_noto_heavyrain.html

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