【概要】 遠隔制御のような双方向アプリケーションにおいて、ネットワーク帯域が不十分な状況では映像遅延が増大して細かな制御が困難となります。そのため、ネットワークQoS制御などの通信品質制御技術が必要です。 一方、ネットワークには様々な通信方式が存在しますが、方式毎に設定方法やQoS制御で実現可能な通信品質レベルが異なります。 そこでネットワーク流入前のパケット送信を制御して、方式に依存しない統一的な通信品質制御を実現し、ネットワーク導⼊やオペレーションの負担を軽減します。
【課題】
建設機械やロボットの遠隔制御のような、映像を確認しながら操作する双⽅向アプリケーションの普及が進んでいますが、ネットワーク輻輳や映像通信の遅延増⼤により、細かな制御は困難です。
このために、閉域ネットワークを構成し複数端末で共⽤する検討が進められていますが、ネットワーク帯域が不⼗分な状況での輻輳による遅延増⼤が問題の1つです。
QoS制御による高優先トラヒックの遅延時間増⼤抑制は可能ですが、⽅式毎に品質制御レベルや設定⽅法が異なるため、個々のネットワーク⽅式に合わせたカスタマイズが必要です。
【技術の特徴・利用シーン】
本技術は、ネットワーク流入前にパケット送信時刻と送信継続時間を制御することで、通信方式に依存せずネットワーク内のパケット衝突を回避してQoS制御を実現します。
具体的にはネットワーク制御コントローラにおいて、各キューに蓄積されたパケット量とQoSアルゴリズムを基に、各キューのパケット送信時刻と送信継続時間を決定します。
この技術により、土木現場での重機の遠隔操縦やタブレットなどの複数通信がある環境、多数の搬送ロボットが動作する物流倉庫、アバターロボットの遠隔操作による接客などの様々な利用シーンにおいてネットワーク帯域が不⼗分な場合に、重要な通信の遅延時間増大を抑制することができます。