SocioTechnical-Hub 開設 ー 社会と技術の今をつなぐ場として
社会情報研究所 SocioTechnical-Hub 運営チーム
記事の概要
NTT株式会社 社会情報研究所(以下、NTT社会情報研究所)が運営する新しいブログページ「SocioTechnical-Hub」へようこそ。このブログは、社会と技術をつなぐハブとして、皆さまと一緒に未来を考える場をめざしています。まずは簡単なご挨拶と、本ブログ開設の想いをお伝えします。
1. SocioTechnical-Hubをはじめるにあたって
AI(人工知能)や高速通信の進展により、情報通信技術は、私たちの暮らしや社会の意思決定に、これまで以上に深く関わるようになっています。人とつながり、情報にアクセスし、判断を支援する。技術は日常の中に自然に入り込み、便利さをもたらしてきました。
一方で、技術が社会に広く使われるほど、その影響は単純ではありません。プライバシーや偽・誤情報、AIへの依存など、利便性だけでは捉えきれない問いが生まれています。こうした問いは、技術そのものよりも、社会の中でどのように受け止め、使われているかと強く結びついています。
そのため、社会と技術の関係を考えるには、工学や情報科学に加え、社会科学や人文科学の視点も必要です。そして、その過程では、すぐに答えの出ない問いに立ち止まりながら向き合うことになります。そうした問いやまだ答えが出ていない考えていることを共有し、皆さまと一緒に考えていくきっかけの場として、SocioTechnical-Hubを立ち上げました。本記事では、その背景と、この場で大切にしたい考え方を紹介します。
2. SocioTechnical-Hubをどういう場にしていきたいか?
なぜ新たにこのSocioTechnical-Hubという場を立ち上げたのか、このSocioTechnical-Hubをどのような場として育てていきたいのかを、 運営チームから、対談形式でお伝えします。
位置づけ:社会と技術を自組織の外とも一緒に考えること
中嶋
こういう場を作ってみたいと思ったのは、シンプルに言えば、もっとオープンな議論をしてみたいと思ったことがきっかけです。私たちが日ごろ感じている問題や課題、あるいは研究活動の日常などを、多くの方々に伝え知っていただいて一緒に考えてみたい、そんな風に思っています。運営チームのみんなは、ここをどんな場にしてみたい?
西田
AIをはじめとする技術の高度化は、これまで想像できなかった発展や便益を提供してくれますが、一方で、人とAIと社会の関係性や、個人データの扱い、偽・誤情報への対策など、答えを出しにくい課題も増やしていると感じます。情報通信技術が社会に与える影響がどんどん大きくなっていることからも、「真に価値ある情報通信技術」が何であるか追究するため、自組織に閉じずに沢山の方と議論できる場にしたいと思っています。
原田
だからこそ、多くの皆さまと一緒に、同じテーマを考えていけるきっかけとなる入口があるとよいですね。
運営方針:研究成果だけでなく、考えている途中も共有すること
福永
私たちのこれまでの発信を振り返ってみると、いろいろと改善できることがあるのでは、と思いました。研究成果をある程度きれいにまとめて発信する、という形だけだと、伝わり方が限られてしまうのでは、とも。
足利
研究成果の発信はもちろん重要ですが、それだけだと一方的に発信しているような印象を持ってしまいます。研究の途中で外部の方を交えて対話することで、そこでの気づきが研究の質の向上につながった経験も多くあります。そういう意味でも、過程を共有すること自体に価値があると感じています。
中田
たしかに、最初からきれいに整理して出すというより、途中の段階でも共有して、反応をいただきながら進めていく。そういう運営にしていけるとよいですね。
あり方:「結論を出す場」ではなく、「議論のきっかけとする場」
福永
そういったこともあり、編集の考え方として、「結論ありき」で進めないことを大事にしたいな、と思いますね。
西田
まさしくその通りで、研究の過程では想定外の課題や迷いが生じることがあります。また複数の捉え方があり得る研究テーマもたくさんあります。それらをありのままに発信して、皆さまとの議論を通じてよりよい結論や進め方を探していけると嬉しいです。
青木
そうですね。私はどちらかというと技術寄りの人間ですが、所内の議論で法律や人文科学を専門とする方と話をすると「なるほど、そういう考え方もあるのか」と気付かされることがあります。なので、このブログでは「正解を示す」というより「こういう考え方もあるよ」というのを提示して、皆さまの考えを広げていけるとよいな、と思っています。
デザイン:議論や対話のきっかけが生まれる"Hub"という形
中嶋
SocioTechnical-Hub の"Hub"という部分には、情報を一方的に届ける場ではなくて、議論や対話を大切にする場というイメージを持っているけど、みんなはどうかな?
中田
研究所の考えを示すというより、「一緒に考える入口」にしたいという感覚が近いと思います。
足利
色んな方が入ってきやすいような"余白"がある場にしていきたいです。記事のつくりも、読者の方が「ここ、もう少し聞いてみたい」「一緒に考えてみたい」と思えるような書き方にしていけるように意識したいですね。
まとめ:皆さまと一緒に、考え続けるきっかけの場でありたい
青木
SocioTechnical-Hubは、私たちからメッセージを届けるだけの場ではなく、読者の皆さんと一緒に考え続けるための場にしていきたいと思っています。多くの皆さまに読んでいただき、一緒によりよい未来社会について考えていけたら嬉しいです。
原田
SocioTechnical-Hubをきっかけに、いろいろな立場の方との議論が少しずつ広がっていけばと思っています!
3. 今後に向けて
本記事をお読みいただきありがとうございました。私たちは、SocioTechnical-Hubを通じて研究活動の成果や学びを共有すると共に、皆さんとの対話から新たな発見を得たいと願っており、SocioTechnical-Hubがそのきっかけとなるよう発信してまいります。
SocioTechnical-Hubは、以下のような記事からスタートします。この場を通じて、研究の「完成形」だけでなく、「動いている研究」を共有していきます。
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• 技術入門
社会や情報通信技術に関する最新の動向やトレンドについて、背景や考え方も含めて、できるだけ分かりやすく解説します。 -
• 取り組み
NTT社会情報研究所における研究開発の取り組みや活動について、進行中のプロジェクトや検討の過程も含めて紹介します。
SocioTechnical-Hubを通じて、社会と技術の未来について、一緒に考え、議論し、より良い方向へと進めていければ幸いです。技術がもたらす未来には期待も不安もありますが、だからこそオープンに議論することが大切だと考えています。引き続きどうかよろしくお願いいたします。