更新日:2025/07/14
本特集では、2025年5月15~16日に「世界を変える価値創造を 持続可能な社会を支えるアクセスネットワークへの挑戦」をテーマに開催された「つくばフォーラム2025」で発表されたIOWN (Innovative Optical and Wireless Network)の実用化に向けた取り組み、および最新のアクセスネットワーク技術について紹介する。
世界を変える価値創造を 持続可能な社会を支えるアクセスネットワーク技術
NTT アクセスサービスシステム研究所は、線路、土木、伝送、無線、オペレーションの5つの分野でアクセスネットワークに関する研究開発を行っています。新たな価値創造とグローバルサステナビリティの実現に向け IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)/6G(第6世代移動通信システム)の具現化を加速するサービスの多様化、運用のスマート化、新ビジネス領域の開拓に資する研究開発を推進しています。本稿ではこれらの最新技術を紹介します。
IOWN誕⽣から5年 さらにその先へ
IOWN構想の発表から5年、オールフォトニクス・ネットワーク(APN)は商用化され、IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)光コンピューティングは大阪・関西万博において公開されるまでになりました。本稿では、これまでの進捗を振り返るとともに、次なる展開に向けた新たな価値創出や技術の進化について紹介します。なお、本記事は、2025年5月15〜16日に開催された「つくばフォーラム2025」における、NTT代表取締役副社長川添雄彦の基調講演を基に構成しています。
ネットワークロバスト化・業務自動化に向けたAI活用によるオペレーション技術の研究開発
NTTアクセスサービスシステム研究所(AS研)では、ネットワークをはじめとしたオペレーションに関する将来技術の研究開発を推進しています。本稿では、ネットワークのロバスト化に向けて、人の手を介さずに正確で迅速なネットワーク管理を実現するゼロタッチオペレーションや、業務の自動化領域を拡張する技術、人の作業を支援することでスキルレス化や安全性を向上する技術についての研究開発の取り組みを紹介します。
社会インフラ維持管理の新時代へ~AI活用&シェアリング~
NTTアクセスサービスシステム研究所では、維持管理効率化、レジリエンス向上、環境負荷低減といった社会インフラ事業を取り巻く課題の解決と持続可能な社会の実現に向けて研究開発に取り組んでいます。インフラ分野において、AI(人工知能)活用を進めるとともに、設備や情報のシェアリングの概念も取り入れ、維持管理のあり方そのものを変革する技術の創出をめざしています。本稿では、AIとシェアリングという2つの軸にかかわる技術を紹介します。
社会インフラの運用イノベーションと新価値の創出に向けた研究開発について
NTTアクセスサービスシステム研究所では、アクセス系業務のデジタルトランスフォーメーションによる運用イノベーションをめざし、スマートエンジニアリング(設計・施工)やスマートメンテナンス(保守・運用)技術を研究開発しています。また、通信設備のアセット活用により、通信以外の分野も含めた新たな価値創造にもチャレンジしています。これら通信インフラで培った技術を電気・ガス・水道といった他インフラへも展開し、日本全体の社会インフラの維持管理に向けた貢献、社会課題の解決も視野に入れています。